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WTAツアー、2026年から全選手に遺伝子性別検査を義務化

公開 2026年7月23日
WTAツアー、2026年から全選手に遺伝子性別検査を義務化

女子テニス界に大きな波紋が広がっている。WTA(女子テニス協会)が2026年シーズンから、ツアー出場を希望する全選手に対し、遺伝子による性別判定検査を義務付ける方針を発表した。

新たな「女子出場資格ポリシー」は7月21日から施行。選手は頬の内側をこするスワブ、血液、または唾液のサンプルを提出し、Y染色体上のSRY遺伝子の有無を調べられる。この遺伝子は男性の特徴を発現させる鍵となる。検査は生涯に一度だけで、陰性(遺伝子が検出されない)の場合のみツアー出場が認められる。陽性と判定された選手は、さらに詳細な医学的評価を受けた上で、プレーが許可されるかどうかが判断される。

WTAは新ポリシーの目的を「女子プロテニスにおける平等な競技機会を促進し、全選手にとって公正な競争を維持すること」と説明。1975年に初めて導入された資格ポリシーを国際スポーツの動向に合わせて定期的に見直してきた結果、2026年から生物学的性別に基づく新基準を採用するに至ったという。

今回の変更で特に注目されるのは、従来の規定との違いだ。2024年に最後に更新された前ポリシーでは、トランスジェンダー女性がツアーに出場する場合、テストステロン値を過去2年間連続で2.5nmol/L未満に抑えていることが条件だった。しかし現在、WTAツアーでプレーするトランスジェンダー女性選手は確認されていない。

WTAは「デリケートで複雑な問題だと認識しており、すべての選手を尊厳をもって扱い、敬意と思いやりをもってポリシーを実施する」と声明で強調。検査を拒否した場合には、選手は懲戒処分の対象となる可能性がある文書への署名も求められる。

この動きは、世界的なスポーツ団体の流れに沿ったものだ。2025年9月にはワールドアスレティックス(世界陸連)が女子カテゴリー出場を目指す選手に対し、同様の遺伝子検査を義務化する新規則を施行。さらに同年5月にはワールドボクシングも、女子カテゴリー出場全選手へのSRY検査を承認している。

テニス界はこれまで、性的適合性をめぐる議論で他競技より慎重な姿勢をとってきたが、今回のWTAの決断で一気に現実的なルール変更へと踏み切った。選手たちからは賛否両論の声が上がることが予想され、今後のツアー運営に与える影響は計り知れない。

公平性と包摂性の狭間で、女子スポーツの新たな基準が試される時が来た。

WTAツアー、2026年から全選手に遺伝子性別検査を義務化

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